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油彩画修復:修復完了(11)

コロナ禍で始まった修復作業ですが、色んな課題がありつつもいよいよ最終段階となりました!!正直に申しますと、、、想定していたよりも2倍の時間がかかってしまいました。所有者・作者のもとへ納品するまでは、緊張が続きました。


コンプレッサーでのワニス噴霧

補彩や表面の埃払いなどを終え、ダンマル樹脂を溶剤に溶かしたワニスを、コンプレッサーで吹きつけます。なぜ刷毛塗りしないのかというと、ワニスに含まれる溶剤は補彩絵具を溶かしてしまうので、刷毛で塗るとせっかく補彩した絵具を剥がしてしまうことになるのです。これを回避するために、コンプレッサーの方が効率的かつ安全なのです。

ワニスの噴霧
ワニスの噴霧

この写真は、別の作品を修復したときのものですが、このように作業場所の環境も大事にしています。空気の流れや、部屋の養生、また作業者自身の皮膚や呼吸器も守る必要があります。このように環境を整えることで、これからもながく安全に修復のお仕事を続けることにつながります。

修復後
修復後

ワニスが十分に乾燥したら修復後の撮影をして、報告書を作成して、やっと修復は完了しました!!

どんなに丁寧に一生懸命修復をしても、所有者(作者)へお返しするときは本当に緊張します。(今回も予想通り、ガチガチになってしまいましたが。。。)この作品は作者である藤田清隆氏のもとへお返ししたのですが、大変喜んでくださいました。喜んでくださるお顔を見て、コメントをいただき、これからもまた笑顔をいただけるような仕事をしたいな、と気合が入りました。


長いシリーズでしたが、藤田 清孝《人物》修復でご紹介している内容とは違った、修復家の心情をお楽しみいただけたら幸いです。修復家は影の存在ですが、実はドラマチックな裏舞台とも言えるのではないでしょうか。


またご紹介していきますので、これからもお付き合いよろしくお願い申し上げます!

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