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油彩画修復:変形修正(06)

キャンバスの破れや穴を補強し、次の工程に進む準備ができました。次は「変形修正」で、たわみや変形が生じているキャンバスを、徐々に平らにする工程です。


修復工程:変形修正

今回はクラフト紙を用いた変形修正をしました。紙が水分を含むと伸びる性質を利用したものです。水を含み伸び切ったクラフト紙を作品四辺に固定し、作品よりも大きな木枠に張り込みます。クラフト紙は乾いていくと同時に縮み、作品はゆるやかに引っ張られます。このようにして、少しづつたわみや変形が軽減されていきます。


油彩画修復 変形修正
紙が伸び縮みする性質を利用した変形修正

クラフト紙を用いた変形修正でも、軽減できない変形が残りました。この場合は、アイロンで平らにしていきますが、とても繊細な作業なので経験が必要です。私たちのアドバイザーであり師匠である、木島隆康氏に監督として作業に参加していただき、この頑固な変形をやっつけることができました!


油彩画修復 変形修正
アイロンを用いた変形修正

ちなみに、この作業で必要となるアイロンは、スチーム機能が無く、とっても重いアイロンです。現在電気屋さん購入できるアイロンは、スチームで効率的にシワをとり、手が疲れないように軽量化されています。しかし、修復ではスチームが出る穴やスチーム機能そのものを必要とせず、また変形修正のためにはある程度の重量を必要とします。そのため、なるべくシンプルで重いアイロンが必要でしたが、電気屋さんでは見つけることができませんでした。そこで活躍したのが、「メルカリ」でした!!National製の、思った通りの重くて扱いにくいアイロンを手に入れることができたのです。

油彩画修復 重いアイロン
重いアイロン

このように、修復道具は意外なところで出会うことができたり、手に入らない場合は自ら作成することもあります。歯医者さんの道具を使うこともあるんですよ。


次の工程は「画面洗浄」です。丁寧に、かつ着実に作業を進めていきます!


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